ソツなし社員にご用心!~ワカモノケアをはじめましょう~【その2】

前回は部下の伸ばしどころ、つまり育成課題について、まず「環境や条件の整備」が必要であることをお伝えしました。

さてさて今回は・・・育成課題の2つ目のポイント「マインド・取り組み姿勢の醸成について」考えましょう。

 

■要注意!!ソツなし社員こそ、マインドの醸成を!

マインドやスタンス(取り組み姿勢)は、知識やスキルと違って、短期間では習得しづらいものであります。

だからこそ、現場ではアンタッチャブルなポイントとして、上司もついつい見過ごしがちなところといえるでしょう。

では、マインドやスタンスの醸成が特に必要な社員について考えましょう!

あなたの職場にもいませんか?知識も豊富で、スキルも十分に備わっている。

お客様からの評判も良く、当然に業績も申し分なく、一見どこも悪いところがないような社員。

でも、そのような「ソツ」のない社員、(以下ソツなし社員)こそ、要注意。

知識やスキルは十分でも、マインドやスタンスが備わっていない場合が見られます。
「お客様は神様だ!」という姿勢で仕事をする社員と、「客は所詮、金ヅルだ!」という姿勢で仕事をする社員、長い目で見れば知識やスキルの差がどうであれ、必ず両者には大きな差が出来ることはいうまでもありません。

強固なチームづくりを目指す上では、上司は時間をかけて、じっくりと望ましいマインドやスタンスを組織(チーム内)に根付かせ、醸成させていくことが必要です。

 

■ちょっとした言動を見過ごすな!

ソツなし社員は自尊心が強く、「他人よりも自分は出来る」と考えがちなので、日頃の言動にも、相手を蔑むような部分が見え隠れすることがあります。

上司はそこを見過ごさず、きっちりと指導することが求められます。

例えば・・・
 ・基本的な挨拶(おはよう、ありがとう、さようなら)が出来ない
 ・お客様のことを「客」と呼ぶ
 ・取引先のことを「業者」と呼ぶ
 ・上司や先輩の陰口を言う
 ・電話に出ない(居留守を使う)

上記のような言動が見られた場合は、きっちりと指導することが求められます。

ソツなし社員は、周囲の人間とも上手く付き合う術を持ち得ています。
それ故に、上司であるあなたも、ついつい「まあいいか」と指導すべきポイントを見過ごしてしまう傾向が強いのです。
少しの言動をも見過ごさない。

そのような意識を、上司であるあなた自身が持ち続けることが必要です。

 

■ソツなし社員の効果的な指導の仕方

ソツなし社員は、下記の点を意識して指導することが効果的です。

 ・叱る時は、別室で(自尊心が強いので、叱るときは周囲の目に配慮を)
 ・褒めて⇒叱って⇒褒める(叱るだけでは効果が上がりません。褒めることをセットで)
 ・根拠を示しながら指導する(なぜいけないのか?を明確にしてあげる)
 ・課題を掲げる(具体的に何をどう改善して行けば良いか?その道筋を考えさせる)
 ・想いを伝える(最後は、あなたの想いを伝えます。期待していることを示すと効果的)

 

ソツなし社員は総じて優秀です。

ですから、育成如何でさらにステップアップし、将来組織を牽引して行く幹部候補として育てることが可能なのです。

ただ、自尊心が強く、上司との衝突もよく起こりがちです。

扱い次第では、最悪「離職」というケースに至る危険性も持っています。

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