毎年採用担当者を悩ませる『内定辞退者』・・・今から対策可能です!
内定辞退者「会社」に共感できない学生が6割
実際に、「会社」にも「業界・職種」にも魅力を感じていながら、他社に入社を決定した学生は1割。
内々定辞退者の9割は、「会社」か「業界・職種」のどちらかに共感できていませんでした。
その9割の内訳は、
約3割は「会社」に共感し、「業界・職種」に共感できず、
約6割は「会社」に共感できず、「業界・職種」に共感していました。
ちなみに、選考中は彼ら全員「御社が第一志望」と言っていたのです!
そんな言葉に踊らされないで下さい。
学生の”会社での生活”のイメージ想起
では「会社」に共感できなかった約6割の学生は、いつ・どこで・どうやって入社先企業を決めたのでしょうか?
実は入社先を決めた時期は、彼らが内々定をもらってからではなかったのです。
内々定以前の1月~3月に多くの企業に接しながら、入社すべき会社か否かの情報収集を行い、そして志望ランクを決定していたのです。もちろん最終的な結論を出したのは内々定後ですが、内々定後にその志望ランクが覆ったという学生は一人もいませんでした。
更に聞くと、説明会や面接の場で出会った先輩社員から具体的な仕事内容やプライベートの話を聞くことで「実際に自分が働いたらどうなるのだろうか」という”会社での生活”イメージが「会社」への共感に繋がり入社を決意したというのです。
そして、その”会社での生活”イメージには、学生自身が心地よく活躍しているイメージが持てたことが前提にありました。
もちろん、彼らは各企業の人事担当者から内々定後のフォロー(同期意識の醸成や不安を取り除くための面談)も受けていたのですが、選考中の先輩社員の話よりは重要ではなかったようです。
採用担当者は自社とのマッチ度を伝えること
こういった状況を踏まえると、採用担当者にしかできないことがある様に思います。
それは、学生の就職活動状況と心理動向を掴み、適切な先輩社員などと面談できる場を用意することです。
そして、学生に「優秀と認められた」「自分こそがこの企業に必要とされている」と思ってもらえるように、自社の選考段階で学生の優秀度合(どこを評価しているのか)や自社とのマッチ度を伝えることです。
具体的なマッチ度の伝え方としては、面接の待ち時間の会話や選考終盤でその学生の高評価点をフィードバックしながら面接日程調整をするなどの学生としっかり向き合っていく手法が考えられます。
残念ながら、内々定の間際だけで辞退を食い止められる特効薬はありません。
今年の採用活動は、学生の就活短期化のために企業理解が浅い学生が増え、その他にも採用担当者が取り組まなければならないことが山積しており、採用担当者は”苦戦”を見込む割合が高まっています。
せっかくの努力が徒労に終わらないためにも、付け焼刃的な策ではなく選考中の今から全社を巻き込み、
学生をしっかりフォローしてください。
今年も多くの企業と学生のマッチ度が高まっていくことをお祈りしております!
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