驚くほど仕事が進まない!! 組織を破壊する「サボタージュマニュアル」

 

こんにちは。毎回、記事の冒頭には気候の変化をコメントしているのですが、そろそろ語彙力と表現力の底が見えてきました。堀越です。今回は仕事の生産性についての情報をご紹介いたします!

 

仕事のスピードを「遅らせるコツ」

タイトルからして何かとお想いかと思いますが、こちらは第二次世界大戦中の1944年に米国のOSS(戦略諜報局)が作成した「サボタージュ・マニュアル」にまとめられています。その目的は、敵地の仕事の進みを遅らせるように人々をトレーニングすること、とのことで、もし自分のチームの中にこの内容をわざと行う者がいたと想像すると、かなり恐ろしい気持ちになります。。。

 

<会議について>

  • 「スピーチ」を行え。できる限り頻繁に長い話をすること。長い逸話や自分の経験を持ちだして主張のポイントを解説せよ
  • できる限り頻繁に無関係なテーマを持ち出すこと
  • 可能な限りの事象を委員会に持ち込み「さらなる調査と熟考」を求めよ。委員会のメンバーはできるだけ多く(少なくとも5人以上)すること

 

<指示・連絡について>

  • 常に文書による指示を要求せよ
  • 誤解を招きやすい指示を出せ。意思統一のために長時間議論せよ。さらに出来る限り不備を指摘せよ
  • もっともらしくペーパーワークを増大させよ
  • 高性能の道具を要求せよ。道具が悪ければ良い結果が得られないと警告せよ
  • 準備を十分行い完全に準備ができているまで実行に移すな
  • すべての規則を隅々まで厳格に適用せよ

 

<教育、育成について>

  • 些細なことにも高い完成度を要求せよ。わずかな間違いも繰り返し修正させ小さな間違いも見つけ出せ
  • 新人を訓練する際は不完全でいい加減な指示を与えよ
  • 能力に見合わない不釣合な昇進を行い有能な者は冷遇せよ

 

<意思決定について>

  • 常に些細な仕事からとりかかれ。重要な仕事は後回しにせよ
  • 重要な決定を行う際には会議を開け
  • 通達書類の発行や支払いなどに関係する決済手続きを多重化せよ。すべての決裁者が承認するまで、仕事を進めるな
  • 何事をするにも「通常のルート」を通して行うように主張せよ。決断を早めるためのショートカットを認めるな
  • あらゆる決断の妥当性を問え。ある決定が自分たちの管轄にあるのかどうか、また組織上層部のポリシーと相反しないかどうかなどを問題にせよ
  • 「警告」せよ。他の人々に「理性的」になることを求め、将来やっかいな問題を引き起こさないよう早急な決断を避けるよう主張せよ
  • 以前の会議で決まったことを再び持ち出し、その妥当性について改めて問い直せ
  • 議事録や連絡用文書、決議書などにおいて細かい言葉遣いについて議論せよ

 

 

いかがでしょうか。もし一人でも意図的に上記を実践する者がいたとしたら、じわじわと組織の内部から生産性が蝕まれていくことでしょう。簡単にまとめると、「もっともらしい理由をつけて物事を遅延させる」事と「些末な話題で本筋から逸らす」事だと思います。いずれも、チームでのアクションを鈍らせ、組織での成果を遠ざけてしまうでしょう。

 

会議や意思決定に関する内容は、多くの企業に見られる現象ではないでしょうか。あなたの周りのあの人にもあてはまるのでは。自分もチームで動くプロジェクトにアサインされていますが、思い当たる節がいくつか。。。

 

ちょっと考えてみると、反対のことをすれば生産性はあがるのでは?

これだけ明確に生産性を下げる内容を挙げてくれているなら、まったくその反対のことに取り組めばよいと思います。つまり、

  • 会議では、事前にアジェンダと資料を共有し意思決定が行えるように段取りを行う
  • 個人での裁量の下、口頭での連絡を認め行動を優先させる
  • 道具や完璧な準備を待つのではなく、まずやってみる中で軌道修正を行い完成させる
  • ビジョンを示しどうあるべき姿に対して考えさせる
  • ルールと言えど、ケースバイケースで運用を行う

といったところではないでしょうか。今年の私は、アクションを取らずに考え込んでしまっている時間が多いことが、生産性の低さにつながっていました。今思うと、仕事のゴールに向かって思考と行動を集中していく。これが必要だったと思います。業務単位では、しっかりとしぼられた目的に対して、時間、人手、情報、資金といったリソースを投下していく事が必要だと思います。そのために目的からはずれる「やらないこと」を決めて捨てていくという事も有効かと思います。

 

いかがでしたでしょうか。ご参考いただければと思います!

 

 

 

 

 

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堀越 敬太

給与計算、社会保険手続にて3000名から100名までの規模を経験し業務フローの改善に従事する傍ら、社内研修の運営にも参画。人事情報のトレンドをお届けいたします。

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