2021卒新型コロナウイルスの影響に打ち勝つリファラル採用

近年の新卒採用市場について

大卒求人倍率は年々上昇傾向にあり、同時に学生の内定辞退率も増加傾向にあります。

※「大卒求人倍率」とは、リクルートワークス研究所が毎年4月末から5月連休明けの頃に発表する翌年の倍率のことで、新卒就職における基本指標の一つです。なお求人倍率には、「新規求人倍率」「有効求人倍率」「高校・中学新卒者の求人・求職・内定状況」があり、いずれも厚生労働省が発表しています。

21卒の大卒求人倍率は、コロナウイルスの影響を受け、調査結果を6月下旬に公表予定としています。

 

大卒求人倍率:https://www.works-i.com/surveys/adoption/graduate.html

就職内定辞退率:https://data.recruitcareer.co.jp/research_article/20191211001/

 

21卒の新卒採用状況

21新卒採用が進む現在、2019年11月より発症し、全世界を震撼させている新型コロナウイルスの影響を受け、就職サイト主催の大型イベントが相次いで中止となり、多くの企業が21新卒採用の母集団形成、選考活動の進行に苦難を強いられています。企業側の対策として、会社説明会や面接のオンライン化(WEB化)の導入が多く見受けられるようになりました。

21卒の学生の活動状況の特徴として、多くの学生が2月上旬時点で、例年以上に早めの就職活動を進めている様子が伺えます。理由としては、オリンピックの開催で、企業側の採用活動が夏頃には停滞することも予測されていたため、インターンシップの活性化など学生の就職活動も早まったと考えられます。

新型コロナウイルスの感染が拡大する中でも、学生はWEB完結ではなく企業のリアルな情報を重視しており、入社の動機形成が行われていると考えられます。また、学生は友人から生の情報を収集し、お互いの就職活動についての相談をしています。

 

 

企業側の必要な採用施策は?

21新卒採用は、新型コロナウイルスによる急激な環境の変化により、例年の採用手法だけでは会社の魅力を伝えきることは難しく、学生側もまた、企業のリアルな情報を収集することができずに苦悩していると考えられます。

多くの学生と会うことが難しい以上、多くの企業はオンライン上の企業広報や採用活動を進めています。一方で、先輩や後輩、友人の繋がりを通して、自社の求める人物像と合致する学生を効率的に採用できるリファラル採用を取り入れ強化することで新卒採用活動の危機を乗り越えられるのではないでしょうか。

 

リファラル採用とは

リファラル採用とは、自社で働いている社員に友人や知人を紹介してもらう採用活動のことで、リファラルリクルーティングとも言われています。

すでに自社で働いている社員からの紹介のため、企業側と応募者側との間で起こる社風やスキル面でのミスマッチを削減することができ、定着率の向上が期待できます。

近年、ダイレクトソーシング(ダイレクトリクルーティング)の一つとして、日本でも注目が集まりつつある採用活動方法です。

※ダイレクトソーシングは、企業が人材紹介会社やスカウト会社などの第三者を介さずに採用候補者にアプローチをする手法のことです。求職者から企業ではなく、企業側から求職者へのアプローチで“攻めの採用”と言われています。

リファラル採用を扱う企業の中には、人材を紹介した社員に対して企業側からインセンティブが与えられるケースも多くあります。採用活動に多額のコストをかけられない中小企業、ベンチャー企業、また専門性の高いIT業界では、リファラル採用を積極的に活用する企業が増えつつあります。

 

新卒採用におけるリファラル採用のメリット

 

1、母集団の質が高い

リファラル採用を行う場合、優秀な学生に社員や内定者を介して自社のことを知ってもらうことができ、内定を出した学生と同じ学校・ゼミ・サークルなどといったコミュニティの後輩や友人との繋がりを持てます。それだけでなく、説明会などのイベント開催時には欠席や当日キャンセルのリスクが少なくなるなど、求人ターゲットの囲い込みや選考辞退率の削減、内定者自身の内定辞退率の削減に役立てることができます。

 

2、採用コストが抑えられる

求人媒体や仲介企業を利用しないため、求人募集にかかるコスト(求人広告の掲載費用や人材紹介サービスの紹介手数料など)がほとんど掛からなくなります。人材を紹介した社員や内定者に何かしらのインセンティブを設ける場合、その分のコストは掛かりますが、求人媒体への掲載料金や人材紹介会社に支払う手数料などに比べれば、大幅なコストの削減に繋がります。

採用プロセスも簡略化できるため、面接に掛かる時間や手間も短縮でき、採用担当者や現場の社員など多忙極まる人材の採用工数の削減にもなります。

 

3、内定辞退率を下げる

内定者がリファラル採用を実施する場合は、内定先企業の承諾動機や応募動機、魅力的な社員のリアルな話、将来性やビジョンを声に出して後輩や友人に語ることになり、自社理解を高め愛着を深めることに繋がります。周囲に対して、自発的に内定先企業を勧めるような機会を意識的かつ戦略的に設けていくことで、帰属意識の向上を促し内定辞退率を圧倒的に抑制することができるのです。また、リファラル採用をされた側の人も、何か悩んだときに紹介してくれた人に相談ができ、紹介する側もされる側も、双方の辞退率を下げることになります。そしてすでに働いている社員から紹介の場合も、会社の魅力や将来のビジョンを自らの言葉で声に出して伝えるため、改めて会社に対しての意識を高めることができます。

 

 

リファラル採用はメリットだけではない

紹介をした人材が不採用だった場合、推薦した側の社員にもダメージがいき、双方の関係悪化が起こる可能性も考えられます。紹介するほどの深い関係性の人間のメンツを潰したことになり、紹介した社員が会社に不信感を抱く場合もあるかもしれません。 リファラル採用は、ほとんど確実な採用が約束されている、コネ採用や縁故採用とは違います。そのため双方があらかじめ不採用の可能性もあるということを、十分に理解してもらう必要があると考えられます。

また、「類は友を呼ぶ」というように、似たようなスキルや性格を持つ社員が集まりやすく、多様な人材を集めにくい点もあります。プライベートの友人や知人を紹介するこの方法では、社員が同じタイプの人材を紹介することは多くあります。リファラル採用は、企業のビジョンに共感する人材や、社風に合った人材を採用したいときは有効ですが、新しい風を吹き込んでくれる人材を求め、組織を活性化したい場合は、リファラル採用をより慎重に進める必要があります。

 

 

 

新卒リファラル採用のポイント

企業は社員や内定者に、リファラル採用に協力をする意義を伝え、しっかり理解してもらうことが重要なポイントになります。社員や内定者に対して、「人が足りないので母集団形成を手伝ってください」というメッセージだけが伝わってしまうと、会社に対して不信感を抱いてしまう可能性があるので、注意が必要です。

友人や後輩に自社を紹介する動機付け、リファラル採用活動のフローを整理して簡単に情報伝達と母集団形成ができるよう仕組みを構築していくことも重要となります。紹介する側にとって、企業側からのバックアップや紹介するメリットがなければ、自分の大切な交友関係に亀裂が入るかもしれないリスクを背負ってまで動こうとはしないでしょう。そのため、会社や業務内容についてのわかりやすい資料の作成や、紹介した人が採用された際の報酬制度など、リファラル採用の導入には、紹介したくなるような環境を整えておくことが必要です。彼らが自発的にかつ楽しく紹介活動ができるような制度や環境が、協力を促す鍵となるでしょう。

声をかけてほしい学生の選定もポイントです。特に内定者の場合、どのような学生を紹介すればいいのか、具体的にはどんな仕事をしていて、どんな社員がいるのか等、わからないことが多いはずです。“何学部で、何に関心が高く、どんなサークルや部活をしていたか”など、より具体的な人物像を設定しておく必要があります。

 

まとめ

リファラル採用に協力してくれる社員が多い企業とは、「社員満足度が高い企業」ともいえます。会社との間に信頼関係が築かれているからこそ、友人や後輩を紹介できるのです。 リファラル採用についてしっかり制度設計しているにもかかわらず紹介者数が取れない企業は、会社の福利厚生などの待遇に関しても注力を注ぐ必要があるかもしれません。 リファラル採用を導入することで、職場環境や福利厚生などの待遇面の改善など、社員が働きやすい環境づくりを目指すきっかけにもなります。働き方改革を進めるうえでも、また継続的に求める人材を確保するうえでも、リファラル採用がよりよい企業づくりに貢献することもあります。

「新型コロナウイルスの感染拡大により対面での採用活動が難しく、“思うように選考を進めることができない”」、「少子高齢化による学生の減少で “優秀な人材の確保ができない”」等 悩みを抱えている企業は、対面での活動ができるようになっても、WEB化が進んでも、先輩後輩や友人の繋がりを通して企業の魅力を伝えられるリファラル採用にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

これからの採用活動における、有効打になるでしょう。

 

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