【人事に効く!!】町田勝彦の言葉

「人の育成はコミュニケーションから始まる。コミュニケーションが

うまくとれなければ社内のベクトルは一致しない。

会社が方向性を一つにして進むには、全員が一体感を持つことが重要なのだ。

そのためにはリーダーは、具体的な目標を示さなければならない。

ごまかしたり、人を介して伝えたりせず、わかりやすい言葉で

自分の思っていること、考えていること、夢などを率直に語ることが大切だ」

 

町田勝彦は、電機メーカーのシャープの前会長。京都大学農学部卒業後、乳業会社を経てシャープの

前身である早川電機工業に入社。一貫して営業畑を歩む。1998年、シャープ社長に就任後は

液晶テレビや太陽電池などの事業に力を入れ、同社の世界シェアを一位にすることに成功した。

 

 

 

 

現在、シャープは世界で従業員50000名を抱えるグローバル企業です。国内だけでも24000名が

働く言わずと知れた大企業です。この大規模な人数を、一つのチームとしてまとめ、世界シェア

No.1を勝ち取った要因の一つは、リーダーの語る力があるのではないでしょうか。

 

 

10000人の組織であろうと、5人のチームであろうと、部下や後輩の意識を成果に集中させ

スキルを発揮してもらうために大切な「語る力」をお話ししてみたいと思います。

 

 

1.成果に必要な情報を語る

チームで成果を達成するには、メンバー間での情報量の差を埋めることが大切です。

具体的には次のような情報です。

  • チームとしての方針、メンバーの役割、スケジュール
  • 打ち合わせ内容、1日の作業分担、クライアントからの連絡内容、ツールの使用方法

メンバーに物事を進てもらう上で必要な情報をリーダーが独占していては、物事は進みません。

また、情報量の違いはモチベーションの違いを生んでしまします。「なぜ自分には伝えられて

いないんだ・・・」とメンバーに疎外感を持たせてしまうでしょう。情報を伝える手段は

様々あります。口頭、メール、電話、ポストイット、などなど。一言、連絡するだけでチームは

円滑に動くものです。全員に周知するべき内容か、すぐに伝えるべき内容かなど、実際に伝える

ときには、個別の判断が必要となりますが不必要なモチベーション低下を防止できます。

 

 

 

2.成果に向かうプロセスを語る

成果に向かって動き始めたら、成果に向かう中でどんなステップを踏めばよいのか伝えることが大切です。

成果を日々のアクションに落とし込むことで、メンバーに成果を具体的にイメージさせることができる

でしょう。次の3つについて伝えてみてください。

  • アクションによる効果:「~したら、~になる」
  • 予見される障害:「~のときに、~になってしまうかもしれない。だから~する
  • チームとして乗り越えるべき課題:「チームとして~が続いている。だから~をする」

特に、チームとして乗り越えるべき課題を伝えることは、メンバーに対しチームの出来事を他人事ではなく

我が事としてとらえさせる効果があり、一体感を醸成することができます。ただ、ベースとなる信頼関係が

ないと「何を責任転嫁しているんだ」と受け取られてしまう可能性もあります。部下や後輩を持っている

方は、まず自分が部下や後輩からどのくらい信頼されているか振り返ってみることから始めてみましょう。

 

 

 

3.メンバーの将来像を語る

プロセスを語ることができれば、成果まであと一息です。ダメ押しにメンバーの動機づけを行ってみましょう。

成果について語るだけではなく、プロジェクトの中でメンバー一人ひとりがどのようなスキルを身に着け

つつあるか、成果に向かう中で今後はどのような経験を踏めるかを伝えてみてください。プロジェクトの

ベクトルとメンバー個人のベクトルを合わせることは、プロジェクトへの関心を高め、メンバーの

アクションを後押しすることになります。

 

 

 

いずれのポイントも「日々」「具体的に」語る、という事だと思います。

世の中には多くの組織論、チームビルディング手法がありますが、部下育成、新人教育に取り入れてみては

いかがでしょうか。成果と育成は両立させることができます。

 

 

チーム作り、組織づくりを楽しみましょう!!

 

 

 

 

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堀越 敬太

給与計算、社会保険手続にて3000名から100名までの規模を経験し業務フローの改善に従事する傍ら、社内研修の運営にも参画。人事情報のトレンドをお届けいたします。

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