AI(人工知能)がもたらすホワイトカラーへの影響
近頃、「AIが既存業務に与える影響」や「人間の仕事はAIによって奪われる」といった記事をよく目にするようになりました。
「まだまだ先の話でしょ?」「自分には関係ないし」と思っていませんか?
テクノロジーは圧倒的スピードで進化をし、実際に様々な分野で活用されデータを蓄積しながら学習し続けています。
そして、人間よりも圧倒的処理速度で24時間フル活動できます。そうなってはもう人間は太刀打ちできません。仕事が減ることは喜ばしいことですが、職を失っては元も子もありません。
そこで今回は、人工知能とは何か、奪われる仕事は何か。これからどのようなスキルが必要になっていくのかを簡単に紹介していきたいと思います。
油断しているとあっという間に置いてかれてしまうかもしれませんよ?
目次
AI(人工知能)とは?
AI(人工知能)とは、学習・推論・認識・判断などの人間の知能を持たせたコンピューターシステムのことでありデータとして蓄積されたパターンを基に、相手や状況に応じた適切で柔軟な対応を選択することができます。
つまり、人間が一生かかっても処理できないような量の膨大なデータを処理し、データ同士の相関関係を導き出すことができてしまいます。このことから、高度な「知的」労働(ホワイトカラー)とされているものでも、テクノロジーに奪われる可能性があることが示唆されています。
テクノロジーに奪われうる、高度な知的労働
1.すでに広がっている採用・人事でのAI活用
人材採用は最も非効率と考えられている仕事の1つです。
その理由として、人材採用業務を分解すると本来のではない非常に多くのタスクがあります。人材要件策定、エージェントや広告代理店へのオリエン、JD(Job Description)や求人広告の校閲、電話やメールでの応募受付、各種システムや書類の入力業務、面接日程調整、面接官とのすり合わせ、合否連絡、内定通知、内定後フォロー、入社受け入れ、採用活動の振り返り・分析……。
人工知能とビッグデータを使った採用・異動・配置・評価といった人事は、人材と企業の最適かつ効率的なマッチングや、適格な人材の配置と評価をできるようになります。
2.「士業」はなくならずとも受ける影響は大きい
とくに弁護士や会計士のような、決められた範囲や過去のパターンで処理していくような作業は、
AIが得意とする分野であり、法律や判例のビッグデータを読み込ませれば人間の比ではないスピードで学習していきます。
そのため厳しい現実ですが、士業という業種はなくならずとも衰退する人は確実に増えていくと考えられます。
例えば、白黒はっきりしないグレイゾーンの判断ができるほどの経験がない士業さんや、営業力(コミュニケーション能力)のない士業さんは在り方を見つめ直す必要があります。
日本人はAI(人工知能)に対する危機意識が薄い
平成27年度に総務省が就労者に対して行った、下記2つのアンケート結果を見ていただきたい。
表1:今後、自分自身が取得したいAI(人工知能)活用スキルやじぶんの子供に習得させたいAI(人工知能)活用スキルの問いに対し、米国は、「AI(人工知能)の価値や可能性を正しく理解するための技術力」や「AI(人工知能)をどのように活かしていけばよいか、活かすことができるのかを考えるための創造性やデザイン力」を今後、自分自身が取得したいスキルや自分の子どもに習得させたいスキルとする者が多いのに対し、日本は、「特に自分自身が取得したいスキル、または自分の子どもに習得させたいスキルはない」とする者が多かった。
また、表2:AI(人工知能)の普及に向けた今後の対応・準備の問いに対しても、米国では、「AI(人工知能)の知識・スキルを習得するなど、AI(人工知能)を使う側に立って、今の仕事・業務を続けようと対応・準備する」とする者が多くみられるのに対し、日本は、「対応・準備については、特に何も行わない」とする者が多くみられた。
こうした危機意識や利活用のモチベーションの希薄から、AI(人工知能)活用における日米の格差が今後ますます拡がっていくことが懸念されています。
表1:今後、自分自身が取得したいAI(人工知能)活用スキルやじぶんの子供に習得させたいAI(人工知能)活用スキル
表2:AI(人工知能)の普及に向けた今後の対応・準備
AI(人工知能)の活用で本来の業務に集中
AI(人工知能)は私たちの仕事をAIの本質を知り、うまく活用することで本来の業務に集中でき、生産性を高めることができます。
ITリテラシーで使われる立場から使う立場へ
弊社では、毎週土曜日にITリテラシー研修を設け、社員一人一人が日常業務で不便に感じている作業を改善するための「業務効率化ツール」を切磋琢磨しながら開発しております。
こうすることで、ITへの素養を身に着けた上で、実用レベルのスキルを習得することができます。
まとめ
今後私たちに求められるのは、AI(人工知能)の知識・スキルを習得するなど、AI(人工知能)を使う側の立場に立って、今の仕事・ 業務を続けようと対応・準備する必要があります。
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