会社でセクハラ発生か?!

会社においてセクシャルハラスメントと考えられる事案が発生いたしました。加害者とされる人物にヒアリングを行う際、どのような点に注意すべきですか?

回答

◎客観性と公平性を保ち、厚生労働省の指針に沿った下記の注意点を遵守することが不可欠です。
◎セクハラ調査における行為者(加害者とされる人)へのヒアリングは、事実関係を確定させるための
 極めてデリケートなプロセスです。感情的な対立や法的リスクを避けるため、ガイドラインに従って
 進めてください。

■ 厚生労働省が提唱する注意点と具体的対応
 1.プライバシーへの配慮
  ・呼び出し方法や場所に配慮し、周囲に内容が漏れないよう徹底します(名誉権の保護)。
 2.被害者の氏名秘匿(原則と例外)
  ・被害者が匿名を希望している場合は尊重します。事案の特定に氏名が必要な場合は、必ず事前
   に被害者の承諾を得ます。
 3.不利益な取り扱いの禁止を伝える
  ・調査への協力や事実の申告を理由に、不当な不利益(即時の解雇や降格等)を課さないことを
   説明し、誠実な回答を促します。
 4.報復・口止めの厳禁
  ・被害者や証人への直接接触、SNS等での報復行為を一切禁じ、違反した場合は更なる処分の対象
   になることを強く警告します。
 5.弁明の機会の確保
  ・一方的な断定は避け、行為者側の言い分を十分に聴取します。本人の主観(「そんなつもりは
   なかった」等)も記録に残すことが、公平な判断に繋がります。
 6.第三者の立ち会いと客観的証拠の確認
  ・「言った言わない」を防ぐため、複数名(記録係を含む)で対応します。メールやチャット履歴
   などの客観的証拠と照らし合わせながら確認します。
 7.迅速かつ公平な対応
  ・事案発生から放置せず速やかに実施します。聞き手は予断や偏見を持たず、中立的な立場を貫き
   ます。

■ ヒアリングを成功させるための実務ポイント
 ◇オープン・クエスチョンを活用する: 「〇〇をしましたか?」と問い詰めるのではなく、「当日の
  様子を教えてください」と相手の言葉で語らせることから始めます。
 ◇主観と客観を切り分ける: 行為者の「相手も喜んでいた」という主観ではなく、「相手の具体的な
  反応はどうだったか」という客観的事実を深掘りします。
 ◇法的根拠の遵守: 男女雇用機会均等法に基づき、企業には迅速かつ適切な対応が義務付けられて
  います。手続きの不備は、後の処分無効リスクを招くため注意が必要です。

【参考】
☆厚生労働省指針:「職場におけるセクシュアルハラスメント対策に関する指針
         (平成18年告示第615号)」
☆厚生労働省:「あかるい職場応援団」ハラスメントへの対応方法
        https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/
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