評価の納得感を上げる7つのステップ

評価に納得できないとき、どうすればいいですか?(上司と見方が違う/評価の理由が腹落ちしない)

回答

「評価制度を変えたのに納得感が上がらない」場合、原因は“制度の形”ではなく、評価が決まるまでの「情報の集め方」と「話し方(面談の進め方)」にあることが多いです。
納得感を上げるには、次の順番で整えるのが近道です。

ステップ1:
【まず「納得感」とは何かを社内でそろえる】
納得感は人によって意味がズレます。最低限、次の3つを満たす状態を目標にするとブレません。

1. 何が根拠でこの評価になったかが説明できる
2. 次に何をすれば上がるか(行動)が分かる
3. 上司が違っても極端に結果が変わらない

ステップ2:
【「役割で期待していること」を短い言葉にする】
評価の不満は、「期末に急に基準が出てきた」と感じると起きます。
そこで、期初(または期中でも可)に、役割期待を3点セットで言葉にします。
難しくしないのがコツです。
・成果:何を、いつまでに、どの水準で(量・質・期限など)
・進め方:どんな判断や優先順位づけを期待するか(例:関係者が多い時の進め方)
・周りへの影響:チームや他部署に良い影響を出せているか(協力の引き出し方など)
ここが曖昧だと、評価はどうしても“印象”に寄ってしまいます。

ステップ3:
【期末に慌てないために「事実」をためる】
評価は“記憶の勝負”になると荒れます。
事実を残す仕組みを先に作ります。
・月1回、本人が「今月の事実3つ(成果/工夫/困りごと)」をメモで提出
・1on1の最後に「決まったこと・次の一手」を2~3行だけ残す
・数字、成果物、顧客や関係者のコメントなど、根拠になるものを添付できる形にする
これだけで、期末の揉め事がかなり減ります。

ステップ4:
【評価面談は「事実 → 理由 → 次」で進める】
面談が長引く会社は、事実と意見が混ざっています。順番を固定すると分かりやすくなります。

1. 事実:この期間に起きたこと(成果、行動、状況)を確認
2. 理由:それが評価基準のどこに当たるかを説明(なぜそう言えるか)
3. 次:次期は何を続け、何を変えるか。上司は何を支援するか
ポイントは「結論だけ言わない」ことです。
評価が高い/低いではなく、“どう見たか”の道筋を見せます。

ステップ5:
【評価者同士で「見方」をそろえる場をつくる】
納得感を壊す最大要因は、上司ごとのバラつきです。
期末に30~60分でもよいので、評価者で次を確認します。
・同じレベルの評価でも、どの事実を重く見ているか
・厳しい/甘いの偏りが出ていないか
・役割期待の解釈がズレていないか
ここは“点数調整”ではなく、“基準の読み方合わせ”だと考えると運用しやすいです。

ステップ6:
【評価結果は「次の行動が分かる形」で渡す】
社員が欲しいのは点数より、「次にどう動けば良いか」です。結果の伝え方はテンプレ化できます。
例:
・良かった事実(根拠つきで)
・期待との差(どこが足りない/どこを伸ばす)
・次にやること(行動を2つまでに絞る)
・上司の支援(機会提供、助言、関係者調整など)
これが書けると、評価は“裁定”ではなく“成長の案内図”になります。

ステップ7:
【制度改定の前に「運用だけ」先に小さく試す】
制度変更は大きな工数がかかります。
先に、ステップ3~6(事実のため方、面談の順番、見方合わせ、伝え方)だけを一部部署で試すと、どこが詰まるかが見えます。
その結果を踏まえて、必要な制度改定だけを行うほうが失敗しにくいです。

まとめ:
納得感は「制度の新しさ」より、「期待が明確か」「根拠が残っているか」「説明の順番が整っているか」「上司間で見方がそろっているか」で決まります。
まず運用から整えると、同じ制度でも納得されやすい状態に近づきます。
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公開日: 人事制度設計

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