入社後に行った雇入時健康診断の費用の一部を本人に負担させることはできますか?

雇入時健康診断の費用が人それぞれでばらつきがあり、非常に金額の高い人もいます。
そのため上限を設けてオーバーした分を本人に負担してもらおうと思いますが、問題ありますか?

回答

労働安全衛生法等で事業者に義務付けられている健康診断の費用は、法により、事業者に健康診断の
実施が義務付けられている以上、当然に事業者が負担すべきものとされています。
厚生労働省Q&A:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/faq/1.html

基本的には会社が負担すべきものとされていますが、具体的には以下の通りとなります。

 ・内定前(入社前3か月以内)に既に受診済みの健診結果を提出する場合は、その費用を会社が
  負担する必要はない。
 ・雇入れ健診は会社が行う義務があるため、費用は全額会社が負担する必要がある。
 ・その額が高額であっても法定項目健診であれば会社が全額負担する必要がある。
 ・会社が健診病院を指定しているにもかかわらず本人の意思により別病院で受診した場合、指定した
  病院で健診を受けた際の費用を越えた部分を本人に負担させることができる。
  ただし事前に本人にその旨を通知する必要がある。

雇入時健康診断受診について説明される際に、健診を受ける病院を事前に指定する、上限額の目安を伝えるなどで費用のばらつきを抑える効果が期待できます。
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