目標のモチベーションと達成

目標設定する場合、モチベーションアップにつながる目標設定の方法を教えてください。

回答

目標設定については、SMART基準が有名ですので、説明は割愛しますが、それ以外のポイントについて触れたいと思います。
基本的なことばかりですので、知識の再確認としていただければと思います。
①社員の強みと興味に焦点を当てる・・・個々の社員の強みや興味に基づく目標を設定する。(自己実現の感覚を高め、仕事への意欲を刺激)
②参加型の目標設定・・・社員が自身の目標設定プロセスに参加する。(社員本人の意見やアイデアを尊重し、責任感等を高める)
③キャリアパスとの整合性・・・目標が社員の長期的なキャリアアスピレーションと一致していることを確認する。
④フィードバックとサポート・・・定期的なフィードバックと必要なサポートを行う。進捗と課題に対するアドバイス・指導を行う。
⑤柔軟性と適応・・・市場や業界の変化に応じて目標を調整する。(不確実性や変化に対応する能力を高める)
⑥成果ではなく学習を重視・・・成果の達成だけでなく、プロセスにおける学習と成長にも焦点を当てる。(失敗からの学びを重視)
⑦透明性とコミュニケーション・・・目標設定プロセスと期待値を明確にする。(定期的なチェックインとオープンなコミュニケーションを維持)
さらに、目標の達成に近づけるための手法等については、
①行動指向の目標設定・・・具体的な行動やステップに焦点を当てる。(「何をするか」ではなく「どのように行うか」を明確にする)
②小さな目標への分割・・・大きな目標を達成可能な小さなステップに分割する。(各ステップの達成がモチベーションを高め、全体の目標達成へと導く)
③進捗の可視化・・・目標に向けた進捗をチャートやリストで可視化する。(目標達成のための進行度を明確に認識する)
④定期的なレビューと調整・・・定期的に目標の進捗状況をレビューする。必要に応じて目標を調整し、柔軟に対応する。
⑤成功体験の共有と学習・・・他の人々の成功事例を共有し、そこから学ぶ。(他の人の成功体験からヒント等を得る)
⑥習慣化・・・目標達成に必要な行動を日常の習慣に組み込む。
⑦サポートの活用・・・チームメンバーやメンターからのサポートや助言を求める。(共に目標に取り組むことで、相互に刺激と支援)
⑧ポジティブなマインドセットの維持・・・困難に直面した際にも前向きな姿勢を保つ。(挑戦を成長の機会と捉え、成長マインドセットを持つ)
これらの方法を組み合わせることで、目標設定の効果を最大化し、実現可能性を高めることができます。
補足にはなりますが、達成に向けたモチベーションを2つの目標に大別することができます。一つは、自分の有能さを証明することが目指されるパフォーマンス目標(能力の高さを誇示、他者より優れていることをアピールすることに向けられている)と、もう一つは、有能さを身につけることが目指されるマスタリー目標(自分の有能さを高める。進歩、向上を目指す。自己を改善することに向けられている)があります。
また、パフォーマンス目標は、自分の能力の高さを証明しようと成果を求め(近づける)るパフォーマンス接近目標と自分の無能さを露呈させない(無能であると評価されるのを避ける)ようにするパフォーマンス回避目標があります。(営業が代表的な職務です)
これらパフォーマンス目標(接近型、回避型)とマスタリー目標の適用は、状況によってどれが有効か、が分かれますが、できるかぎりマスタリー目標にした方が良いとことになります。
以上のことを参考にしていただければと思います。
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公開日: 人事制度設計

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