人材の確保と定着のための取り組みのヒント

当社では、人材の確保と既存社員のモチベーション向上(待遇改善)のため賃上げを実施しておりますが、賃金の引き上げだけでなく、人材の確保(定着)とモチベーション向上のために必要な取り組みなどのヒントがあれば教えて頂き、参考にしたいと思いますので、お願い致します。

回答

 近年、貴社のように、人材の確保等のために賃金の引き上げを行っている企業が多くなっております。
 財務局の調査データによると2019年度賃金の引き上げを行った企業としては、全規模・全産業では95.6%の企業でベアまたは賞与増・定期昇給を実施しており、大企業および中堅企業では約97%、中小企業で92%が実施しております。

 しかしながら、その一方で全体の離職率は、大きく改善されているわけではないようです。データとしては多少前後しますが、厚生労働省の調査データによると概ね14.9%の離職率となっており(直近データで2018年度上半期においても前年同期と同水準となっている)、この10年間14~15%で推移しています。

 そのうち年齢で見ると(同調査)29歳以下の離職率が高く(男性25~29歳17.5%、女性25~29歳21.7%)なっています。これは、就業意識の変化もあると言われていますが、他の調査において、賃金カーブと若年層の離職の関係性を調べたものによると、若年層の賃金カーブのフラット化による早期離職との関係性があるとされています。

 このようなことを考慮すると、賃金の引き上げだけでは確保、定着にはつながらず(一時的なモチベーション向上には幾分寄与すると思われますが)、その後の賃金の上昇率によっても影響を受けると思われます。
 数年たっても思ったより賃金が上昇しなければ、その後の将来を不安視して離職を考える要因ともなります。

 労働者にかかわらず人の悩みとしては、(1)健康(2)夢、将来、キャリア(3)人間関係、家族、会社(4)お金、があると言われております。そのことを踏まえると会社としては、(4)のお金だけでなく、その他(1)~(3)についても何らかの対応策を講じることも検討することが、その会社にいる安心感(心理的安全性)にもつながると思います。

 例えば、(1)であれば、最近取り組み企業が増えています「健康経営」という観点での社員への取り組み、(2)であれば、キャリアアップや企業の将来性の明示など、(3)であれば上司、同僚等との人間関係、会社との関係性の改善などがあります。
 これらについて取り組むことは、昨今注目されていますエンゲージメントにもつながる内容であり、現在の会社内の施策を洗い出し、見直し、改善、または追加していくことが今後の人材の確保・定着、モチベーション向上に寄与するものと考えます。
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SR人事メディア編集部
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