既卒者を採用したい企業に朗報!!三年以内既卒者等採用定着奨励金(最大80万)を導入しなくても大丈夫?
リクナビ・マイナビで「既卒可」とされている大手企業・有名企業は100個以上にあります。実際、「東証一部上場」くらいの条件なら、既卒可求人でも1000件以上が見つかります。既卒の就活生が思っているよりも、既卒を受け入れている企業は多いのです。
このスピードに追いつけない企業は採用戦線の時点で淘汰されます。そんな時代に入ってきました。今回はさらにプラスアルファとも言える「三年以内既卒者等採用定着奨励金」についてご紹介しましょう。企業側としても検討しやすい助成金かと思います。
三年以内既卒者等採用定着奨励金とは?
学校等の既卒者や中退者の応募機会の拡大および採用・定着を図るため、既卒者等が応募可能な新卒求人の申込みまたは募集を新たに行い、採用後一定期間定着させた事業主に対して奨励金を支給します。
対象者は二つに分かれます。
採用対象者:
以下の学校等を卒業または中退した者で、これまで通常の労働者として同一の事業主に引き続き12か月以上雇用されたことがない者
① 学校(小学校および幼稚園を除く)、専修学校、各種学校、外国の教育施設の卒業者、または中退者
② 公共職業能力開発施設や職業能力開発総合大学校の職業訓練の修了者、または中退者
事業主:
平成28年2月10日から平成31年3月31日までに募集等を行い、平成31年4月30日までに対象者を雇入れた事業主が対象です。
支給要件
この奨励金の支給要件は、二つのコースがあります。
【既卒者等コース】
(1)既卒者・中退者が応募可能な新卒求人(※1)の申込みまたは募集を行い、当該求人・募集に応募した既卒者・中退者を通常の労働者(※2)として雇用したこと(少なくとも卒業または中退後3年以内の者が応募可であることが必要です)
(2)当該求人の申込みまたは募集前3年度間において、既卒者等が応募可能な新卒求人の申込みまたは募集を行っていないこと
【高校中退者コース】
(1)高校中退者が応募可能な高卒求人の申込みまたは募集を行い、当該求人・募集に応募した高校中退者を通常の労働者として雇用したこと(少なくとも中退後3年以内の者が応募可であることが必要です)
(2)当該求人の申込みまたは募集前3年度間において、高校中退者が応募可能な高卒求人の申込みまたは募集を行っていないこと
どちらも、今回はじめて(もしくは3年度の間を空けて)高校中退者が、高校新卒者と同様にはたらける制度を準備して求人を行った企業が対象となるということです。
ただ、卒業後何年も仕事をしていない人を対象とする必要はなく、3年以内の者が応募できる制度であれば、それ以上に職歴のない人を新卒として雇う制度は必要ないということとなっています。
支給額は?
既卒者の場合:最大70万円
中小企業に対して、採用1年目に1人あたり50万円 その後2~3年目は、各年10万円
高校中退者の場合:最大80万円
中小企業に対して、採用1年目に1人あたり60万円 その後2~3年目は、各年10万円
下記の表を参照してください。
申請の流れと提出書類
1.新卒求人の申込みまたは募集
【提出書類】
①当該求人・募集に係る求人票または募集要項等
②当該求人・募集前3年度間の新卒者を対象とした求人票また は募集要項等
2.採用選考
3.対象者の雇入れ
4.第1期支給申請
【提出書類】
①対象労働者との労働契約について確認できる書類またはその写し
②対象労働者の卒業や退学の事実およびその時期が確認できる書類
③対象労働者の支給対象期中の出勤状況が確認できる書類★
④対象労働者に対して支給対象期中(下欄参照)に支払われるべき賃金について支払ったことが確認できる書類★
⑤ユースエール認定企業の場合、認定通知書の写し
⑥誓約書
⑦その他奨励金の要件を確認するために必要となる書類★
5. 第2期支給申請
6. 第3期支給申請
■ 助成金は、支給対象期(※)ごとに、最大3回に分けて支給します。
■ 支給申請は、支給対象期ごとに、労働局またはハローワークで行ってください。
まとめ
新卒ですと次の4月まで待たないといけませんが、既卒生ならすぐにでも働いてもらうことができます。また、既卒のという状態でも就職活動をやっている方には働くことに対する強い信念を感じます。長い就職活動で根性も付き、就職浪人という辛酸を味わった後では、仕事に対するやる気が溢れているはずです。
このような若者を積極的に採用したいという企業に対して支援する最近の国の動きですので、若者を積極的に登用して勢いのある会社経営をしたい方にはチャンスです。是非ご活用ください。
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