「予見力」が違う!! 成長する組織が持っているチカラ

 

 

弊社では、創業まもない頃から、新卒採用を行っており、私が月1回以上は会社説明会を行い、入社後は若手を対象とした勉強会をし続けています。それだけ、新卒社員の「無限の成長ののりしろ」に期待しているからなのですが、まっさらな若手でも、すでに入社前インターンとして仕事をするなかでも、成長に差が出てくる現象が起きます。

 

成長のカギは「予見力」

 

間違いなく言えるのは、「先を読む力」がある人材は成長速度も速い、ということです。例えば人事の新卒採用の仕事の際、会社説明会で話をしてもらう社長に現状の報告をする場面を考えてましょう。単なる作業として仕事をしている社員は、説明会の人数と、リストを見せて、あとはお願いする、というだけで報告を終えます。一方で「予見力」のある社員は、たとえば学歴を重視する社長であれば、上位校が何人来ていて、説明会までに上位校を何人呼べそうかを真先に報告して、その後に、全体像を報告するでしょう。また小規模の説明会であれば、そのうち電話での対応が特に印象が良かった学生については印をつけて報告するなど、事前に学生についての情報をできうる限り社長の耳に入れておこうとします。

 

こうした「相手の求めることを察知し、先回りして提供をする」には、まず相手(この場合社長)がどのような性格か、真先に知りたいポイントはどこか、ということを把握していなければいけません。さらに、全社戦略を踏まえてどのような学生を今回の採用ではより多く採用したいか、という全体像を把握していることも重要です。こうした視点は、一般にはキャリアを積むほど養われていくものですが、やはり「センス・地頭」に負う所も大きく、若手でもこうした予見力が自然と優れている人材もいれば、ミドルとなってもなかなかこのような予見力が身につかない人もいるようです。

また、この予見力は経営者にこそ、必要不可欠な資質だと言えます。

 

 

 経営にも必要な「先を見通す力」

 

今まで30年以上企業人事に携わり、様々な企業がベンチャーから大企業へ成長していく過程を見てきましたが、各成長ステージで、起こり得ることはたいてい似通っているということを正直感じています。例えば従業員数人の企業が数十人に成長する過程では、必ず社長の眼が行き届かなくなり、また様々な価値観の社員が入社しはじめることから、労務リスクが増大します。それまでは就業規則や規定の整備や、勤怠管理がないも同然でも、「なんとなく」問題なかったところが、人員が増えるにしたがって社員の不満や、場合によっては労基による指摘などの課題が頻出してくるのです。

 

賢い経営者はこうした課題を先回りして手を打ち、企業を次の成長ステージに高めていけますが、そうでない経営者は予見ができないため、トラブルが起こってから火消をするため、思わぬ会社がつまづくような大きな事故につながることもあります。とはいえ、一般に創業経営者というのはイケイケドンドンな場合が多く、特に管理関連業務については手が回り切らないことも多いため、その場合は予見力のある外部スタッフで周りを固めてアラームを出させるのがよいでしょう。

 

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堀越 敬太

給与計算、社会保険手続にて3000名から100名までの規模を経験し業務フローの改善に従事する傍ら、社内研修の運営にも参画。人事情報のトレンドをお届けいたします。

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