絶望した!! 部下が嫌う5つの先輩上司パターン

4月から新卒社員の受け入れをどのように進めるか、体制作りが進んでいることと思います。
そこで今回は、OJTで気をつけたい5つの先輩上司パターンをご紹介いたします
入社後の新卒社員との関わり方を今から考えて準備を進めましょう

 

 

1.メンバーの成長に関心がない。育成しようという気持ちがない

先輩上司の役割の1つとして、新入社員や部下のフォローアップ、育成があると思いますが、新入社員などは、仕事をする上で必要となる予備知識やバックボーン的経験もない場合がほとんどですので、指示されたことに対してどのように着手してよいかすらわからないでしょう。

 

周囲の成長に関心のない姿勢は、自分で経験をつんでスキルを磨いてきたような職人気質の社員に多い特徴ですが、一緒に働くメンバーが誰でも自分で業務内容を理解してどんどん仕事を進められる社員ばかりではありません。わからないなりに自分で調べて考えアウトプットするという姿勢は重要ですが、そういった主張は、ややもすれば本来先輩上司がすべき役割をメンバーに押し付けているだけで、いわゆる「ブン投げ」となってしまいます。

 

OJTでよく使われる「わからないことがあったら聞いて!」という言葉があると思いますが、これは先輩上司の説明責任を免除する言葉ではなく、先輩上司がメンバーの理解度に合わせて仕事全体の流れを教え、手本を見せて、着手するところまでサポートし、その後も引き続きフォローアップしていく際に言うべき言葉だと思います。また、この言葉を真に受けた新人が本当にわからないことがあるたびに聞いてきたのでは、自分の仕事が進まず逆にストレスを抱えることになってしまいます。

 

メンバーの育成を考えると、ストレスなく一緒に仕事をするになるまでには時間がかかると思いますが、3ヶ月、6ヶ月と中長期的なスパンで業務範囲のステップを考えていくと、育成の手順が見えてきて成長のイメージがつかめるのではないでしょうか。

 

 

2.細部の話しかできない

細部の話しかできないという特徴は、目の前のことで多忙になっている先輩上司に多い傾向のようです。日々、イチ業務を進めるためにどうしようと考えてばかりいると、メンバーへ業務全体像や作業の目的を伝えることが疎かとなってしまい、メンバーは自分の仕事がどこに向かっているのかわからなくなってしまいます。

 

ましてや新入社員は、会社のこと、事業のこと、所属部署のこと、など仕事全体への理解ができていない状態からスタートします。また、仕事上で使われる言葉や業界の用語などにも慣れていません。そのような中で行うOJTで、あまり細部の話をしても理解は進まないことになりますので、できるだけ専門的な単語を省きつつ大枠から説明することがセオリーだと思います。

そのようにしてビジョンを示せる先輩上司と一緒に働くことができれば、自分の作業がなんの役に立っているのか、次の自分の仕事のステップは何なのかイメージすることができ、やりがいを感じさせることができるでしょう。

 

 

3.主義主張がその時々で違う

マネジメントを行う中では、マネジメントとする側に一定の価値観があることが望ましいとされています。仕事に対する姿勢であったり、人に接するときの心がけであったり、そういったものが日々のOJTの中で言葉となって伝わっていくことで、メンバーに行動基準が備わっていき結果としてマネジメントが発揮されているとなるのではないでしょうか。

 

新入社員や部下にとってみれば、何を大事にしているかわからない先輩上司では、コミュニケーションがとりづらくて仕方がないはずです。何かを相談しにいっても、価値観に沿って明確に決めてくれないのであれば相談したくなくなってしまいます。また、 相手の主張に負けまいとしてただ反対意見を言いたいだけの先輩上司もいるようです。こうなってしまうと、建設的な話し合いになりづらいので、もはや一定の距離を置いて業務を行うことがお互いにとってよいのかもしれません。

 

 

4.情報共有が下手

情報共有など連絡がうまく言っていない原因はいくつかあると思います。単に忘れていた、チームで気まずくなっているときに伝えそびれてしまった等、自分の仕事の中で連絡の優先順位が低くなっているときに、情報共有ができなくなっているのではないでしょうか。また、日々の業務に追われて伝えたつもりになっているときはありませんか。

 

いいずらい雰囲気のときこそすぐに伝えるべきとはよくいったもので、言いづらさと伝えるべき内容のどちらが大事なのか。言いづらいことの気まずさは伝えるときだけで済みますが、伝えるべき内容がメンバーに伝えもれたときの影響はその後のリカバリーなどが発生する場合には時間の消費やスケジュールの遅延が起きてしまうでしょう。

 

情報共有不足は、仕組みで解決することができます。週に1度、あるいは1日に1度、時間を決めてメンバーで顔をそろえてミーティングを行ってはいかがでしょうか。報告事項がなければ5分で済ませる場合もあるでしょう。情報共有がうまくいっていない状態は、上司部下、先輩後輩の関係として根本的な信頼関係ができていない可能性があります。ミーティングを定例的なスケジュールとして決めてしまい、メンバー交流のきっかけとして活用してみましょう。

 

 

5.自分の得意なことを自慢する

本人は雑談として話しているつもりなのかもしれませんが、周囲はもう過去の自慢話に辟易としています。よくあるフレーズとして「前の会社では~」「自分のときは~」「あたしも~あったよ」などと切り出し、その場の話題をさらっていこうとします。

 

自分の自慢話ではなく、先輩上司としては、部下後輩のよいところを話題にしてほめる等フィードバックを行うことが適切と言えるでしょう。それなりの年齢になっても周りの話を聞けず自分の話ばかりするようでは、先輩上司の役割に向いていない可能性があります。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。1の育成に関心がない先輩上司に心当たりのある方が周囲にいる場合には、育成の役割を担う人がチームに必要となると思います。もしそういった先輩上司の下で働いている方がいらっしゃる場合には、周りの働きかけを気にせずに自分で伸びていくしかないのかもしれません…世知辛いですね。

 

 

 

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堀越 敬太

給与計算、社会保険手続にて3000名から100名までの規模を経験し業務フローの改善に従事する傍ら、社内研修の運営にも参画。人事情報のトレンドをお届けいたします。

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