慶弔、氏名変更に関する書類の提出を拒まれた場合会社としてはどうすればよいか?

弊社社員が結婚を数か月前にしていた、という話を偶然知りました。会社から慶弔関係の届出と氏名変更の届出を求めたところ、「仕事上旧姓を使い続けるし、慶弔に係るもの(休暇やお祝い金など)も不要なので提出はしない」と言われてしまったのですが本人が提出を拒む場合、会社としてはどこまで対応できますか。

回答

慶弔関係の届出と氏名変更の届出は、いずれも一律に同じように扱うのではなく、その目的ごとに分けて考える必要があります。
まず慶弔関係の届出についてですが慶弔休暇や結婚祝金などは、一般的に本人の申請に基づいて利用・支給される制度と考えられますので、本人がこれらを利用せず受給も希望しないのであれば提出を求める必要性は通常高くないと考えられます。ただし、御社の慶弔関係の届出が扶養親族や配偶者情報の変更確認も兼ねている場合には、その点は別途考える必要があります。結婚に伴って配偶者や扶養親族に関する申告内容に異動が生じる場合には、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の提出が必要となることがあります。そのため、慶弔休暇や結婚祝金に関する部分の書類提出は本人の意思によるとしても、配偶者や扶養親族に関する異動の報告については、税務や給与実務に影響するため会社として確認を求める必要があると考えられます。

次に氏名変更の届出についてですが、こちらは慶弔関係の申請とは異なり本人が制度利用を希望するかどうかにかかわらず会社として確認が必要となる場合があります。本人が仕事上旧姓を使用し続けるとしても給与や税務、社会保険等については正式氏名に基づく管理や必要な手続対応が必要になるためです。したがって、旧姓使用の希望があるからといって氏名変更の届出まで不要になるわけではなく、会社は必要な範囲で正式氏名の変更届の提出を求めることができると考えられます。
なお、本人が仕事上旧姓を使用するというお話ですが御社の社内システムにおいて旧姓と新姓の使い分けをどの範囲まで行うのかについても考慮する必要があります。ワークフローや勤怠など、他人の目に触れる可能性がある部分について本人の希望とシステムの対応可能な範囲によって旧姓による表示をどこまで認めるか、また正式氏名による管理をどの場面で維持するかについて、あらかじめ社内で整理しておくことが重要です。
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公開日: 労務管理

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