不妊治療をする社員へはどのような対応が必要?

社員より不妊治療のため、働き方の相談がありました。
会社としてどのような制度づくりや支援をしていけばよいのでしょうか?

回答

不妊治療は「通院回数の多さ」「精神面での負担が大きい」「通院にかかる時間がよめない」こともあり、仕事との両立は難しく、離職せざるを得ない人も少なくありません。
2022年4月から不妊治療が公的医療保険の対象となり、今後不妊治療を受ける方が増加していくことが予想されますので、会社としては貴重な人材の離職を防ぎ、不妊治療と仕事の両立を図る支援制度等の環境整備や、不妊治療を受ける社員に対するハラスメントのない職場づくりが求められます。

両立支援のための制度としては、以下のようなものが挙げられます。
・不妊治療のための休業・休職制度
・1年に5日等の不妊治療を目的とした休暇制度
・不妊治療に係る費用の貸付・補助
・失効年次有給休暇の積立制度(使用理由に不妊治療追加)
・半日単位・時間単位の年次有給休暇の取得制度
・フレックスタイム制度
・在宅勤務等のテレワーク制度

新たに制度を導入するにあたっては、助成金の活用も是非ご検討ください。
◆両立支援等助成金(不妊治療両立支援コース)
【対象事業主】不妊治療と仕事の両立支援のための制度を導入し、労働者に利用させた中小企業事業主
【支給額】A「環境整備、休暇の取得等」最初の労働者が休暇制度・両立支援制度を合計5日(回)
       利用  →30万円
     B「長期休暇の加算」Aを受給し、労働者が不妊治療休暇を20日以上連続して取得
       →30万円
    ※A・Bとも1事業主あたり1回限りの支給

厚生労働省 参考資料
「不妊治療を受けながら働き続けられる職場作りのためのマニュアル」
 https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/30k.pdf
「不妊治療と仕事の両立サポートハンドブック」
 https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/30l.pdf
「不妊治療と仕事との両立を支援する助成金のご案内」
 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000940159.pdf
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公開日: 労務管理

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