早期離職を未然に防ぐ!~ワカモノケアをはじめましょう~【その1】

 

 

3年で3割の若年社員が離職する時代です。

十分なワカモノケア出来てますか?

今回は部下育成の要である、育成課題の探し方、言い換えると「部下が成長できていない原因」の探し方について、具体的な手法についてお伝えいたします。

育成課題、5つのチェックポイントとは?

育成課題(部下が成長できていない原因)の探し方には、5つのチェックポイントがあります。

① 環境や条件の整備 ② マインド・取り組み姿勢の醸成 ③ スキルや知識のインプット ④ モチベーションの喚起 ⑤ 要望の伝達

上司は、部下がどこで立ち往生しているのか?

成長できない、その阻害要因を出来るだけ客観的に多角的にチェックすることが求められます。 今回は1つ目の「環境や条件の整備」を取りあげます。

 

●意外と見落としがちな、環境や条件の不備

部下が最大のパフォーマンスを発揮するために、上司は彼らの周辺環境の整備や条件の調整をする必要があります。

また最近よく耳にすることは、正規雇用社員と非正規雇用社員との「見えざる格差」。 例えば、接客をするにもまずは正規雇用の方が優先してお客様対応をする。非正規雇用の方は、正規雇用の方が対応できないときにのみ応対できるといった状況です。

特にルールがあるわけではなく、何となくそのような序列が出来てしまっている。 これに気づかず、上司は販売実績だけを見て、正規雇用社員と非正規雇用社員とでは、能力の格差がある、非正規雇用はレベルが低いと決めつけてしまうのです。

極端な事例ですが、このような「矛盾」や「日頃の慣習」に実は気づかず、「何で出来ないんだ!」と部下を一喝している上司は意外と多いものです。

そして部下が出来ない理由を述べようものなら、「言い訳をするな!」「俺が若い時は・・・」とやってしまいます。

そのような上司に、部下は「怒り」を通り越して、「あきらめ」の目で見つめています。

その姿勢を見て、また上司は「最近の若い奴は冷めている・・・」とため息を漏らしているのです。

これでは、なかなか部下は「成長」出来ないですよね。

部下が置かれている環境や条件を、まずは冷静に客観的に見てあげられる上司になることが、部下の成長を促進させる、まず第一歩ではないでしょうか?

 

●具体的には、現場を観察し、ヒアリングすること!

では具体的に、上司は何をすれば良いのでしょうか? 下記3つを実行してください。

① 「〇〇だろう」と決めつけはしない ② 現場をよく観察する ③ 本人だけでなく、周囲の方にヒアリングを重ねる

決して、難しいことをするわけではありません。

ヒントは「現場」に落ちています。 まずは、初めから決めつけず(先入観を持たず)、現場をよく観ること、そして部下や周囲の人との対話(ヒアリング)です。

 

●話しやすい雰囲気作りも重要!

もちろん、上司の日頃のコミュニケーションのとり方、言い換えると「話しやすい雰囲気作り」も非常に重要です。 いつも眉間にしわを寄せていては、部下は近寄れませんよね?

「ホウレンソウを守れ!」などと朝礼で口酸っぱく言う前に、毎朝トイレの鏡に向かってにっこり「笑顔」を作る練習をした方が、効果が上がるかも知れません。

以下に簡単な部下とのコミュニケーション向上ポイントをお伝えします。

① 徹底的に聞き役に回る(話す割合は2:8で部下に多くをしゃべらせましょう)

② 武勇伝は禁物(あなたの過去の武勇伝はいりません。部下の今に関心を向けましょう)

③ 解決策はいらない(解決策を考える前に、部下の悩みに共感することが大事です)

 

 

まとめ

 

「自分も同じような苦労をしてきたから」

「コレくらい乗り越えてもらわなきゃウチではやっていけない」

 

会社の体質にあった学生、体育会系の気質で頑張れる学生であれば、不十分なコミュニケーションでも辞めることなく頑張れるでしょう。

しかし進入社員の全員が、そういった手法で成長するわけではありません。

優しく、ご機嫌をとるように指導する必要はありませんが、環境・条件面の整備へ常に着目し、円滑なコミュニケーションを図るよう努めることは新入社員を迎える側に必要とされる姿勢です。

客観的な視点と円滑なコミュニケーションで部下のパフォーマンスを最大限にしてあげましょう!

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大石夏実

新卒採用業務の経験を積んだのち運用Gへ異動。大小様々な規模の企業の社会保険手続き等に携わりながら、もっと深堀したいこと、より詳しく紹介したいことを記事にしていきます。

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