産前産後休業取得予定社員の年次有給休暇について

2019年4月より義務化されました年休5日取得義務について、

 

当社で6月中旬(出産予定日の42日前)より産休入りする社員がおりますが、5月の10連休の影響もあり現時点で年次有給休暇を5日取得することが困難な社員がおります。

 

何とかできる限り年次有給休暇を5日取得できるよう該当社員とは話をしているところではありますが仮に5日取得できなかった場合に、事業主側から取得を勧奨することは法的に問題がありますか(当社では事業主側からの指定は行わなず、本来の主旨でどおり社員からの申請に基づき取得してもらう形で進めております)。

何卒ご教示下さいますよう、よろしくお願いいたします。

回答

今回の改正(年次有給休暇5日取得義務化)について、以下の条件を満たす必要があります。

(対象者)
年次有給休暇が10日以上付与される労働者
こちらについては、10日以上付与される労働者であれば、雇用形態は問われません。

(年5日の時季指定義務)
労働者ごとに、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に5日について、取得時季を指定して年次有給休暇を取得させる必要があります。

 なお、時季指定に当たっては、労働者の意見を聴取しなければならず、出来る限り労働者の希望に沿った取得時季になるよう、聴取した意見を尊重するようにという努力義務が課されています。
 例えば、1.使用者が労働者に取得時季の意見を聴取(面談、メール、システム利用による意見聴取など)2.労働者の意見を尊重し、使用者が取得時季を指定(1.を踏まえ、●月●日に休んでください、など)という方法が想定されています。
 ただし、既に5日以上の年次有給休暇を請求もしくは取得している労働者に対しては、使用者による時季指定をする必要ななく、また、することもできません。
 ※年次有給休暇5日取得するまでは、「使用者による時季指定」、「労働者自らの請求・取得」、「計画年休」のいずれかの方法での対応が必要となります。

 産前産後休業取得予定者の方については、休職している労働者については、基準日からの1年間について、それ以前から休職しており、期間中に一度も復職しなかった場合など、使用者にとって義務の履行が不可能な場合には、法違反は問われるものではないという見解が出ています。「改正労働基準法に関するQ&A」3-22参考
 このため、基準日時点で、既に休職に入っている場合、基準日から5日以内に休職に入る場合など、実質的に5日取得が不可能な場合は、法違反を問うものでないということになりますが、今回のケースの場合には、基準日から起算し5日取得が可能であるということなりますと、法違反として取り扱われることとなりますため、使用者側の取得を勧奨するという(ご質問の中で記載していただいている手順での対応の場合など)点については、法的に問題となりませんが、上述の年5日の時季指定義務などの対応が必要となり、年次有給休暇の5日取得をさせる必要があります。
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SR人事メディア編集部
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