産前産後休業期間中に退職する場合の社会保険の取り扱い

5月1日出産予定の社員から3月31日付けで退職したいとの申し出がありました。出産を控えていることもあり、退職後の健康保険など社会保険について心配しているようです。今のところ、ご主人の健康保険の扶養に入るとのことですが、何か注意点等はありますか?ちなみに現在の標準報酬は30万円です。

回答

まず、ご主人の健康保険の扶養となるためには、年間収入が130万円未満である条件をクリアする必要があります。健康保険の年間収入とは被扶養者に該当する時点のこれからの収入をみますので、今後出産手当金を受給されるか否かに注意が必要です。

退職後の出産手当金は、被保険者の資格を喪失した日の前日(3月31日)までに継続して1年以上の被保険者期間があり、資格喪失時に出産手当金を受けているか、または受ける条件を満たしている場合は、退職後も支給を受けることができます。この時、産前休暇が始まるまで1年間の標準報酬の平均を仮に30万円とした場合、出産手当金の1日あたりの金額は30万円÷30日×(2/3)=6,666.6円です。

前述の『年間収入が130万円未満』の条件をクリアするためには、出産手当金の日額が3,611円以下である必要があるので、ご質問の社員の場合には出産手当金の支給を受けている期間についてはご自身で健康保険に加入しなければなりません。

ご自身で健康保険に加入する場合、退職までに加入していた健康保険の任意継続被保険者となるか、居住地の市区町村の国民健康保険に加入するかの2種となります。どちらの保険料が得となるかは事前に確認しておくとよいとお勧めください。

また年金については任意継続被保険者でも国民健康保険でも、どちらも国民年金第1号被保険者の加入手続きが必要です。

なお、平成31年4月1日から国民年金保険料の産前産後期間の免除制度が始まります。産前産後期間とは出産予定日又は出産日が属する月の前月から4か月間です。
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20180810.html
5月1日が出産予定日とのことですので、予定日にて出産前に手続すると4月から7月までの国民年金保険料が免除されることとなりますが、ご質問の社員の場合には、予定通り5月1日に出産された場合には、産後期間が6月26日までとなりますので、6月27日にご主人の健康保険の扶養となり、年金については国民年金の第三号被保険者期間となりますので、実際に国民年金保険料が免除されるのは4月分と5月分になると思われます。
この免除は年金額を計算する際は保険料を納めた期間として扱われますので、必ず市区町村の国民年金窓口で手続きするようお勧めください。
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SR人事メディア編集部
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