海外勤務者の労災保険について

いつもお世話になります。
以下、ご質問です。よろしくお願いします。
厚生労働省の「特別加入制度のしおり」の「海外派遣と海外出張の区分」を見ますと以下のような記述があります。

 

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「海外出張」の場合は、海外出張者に関して何ら特別の手続きを要することなく、所属する国内の事業場の労災保険により給付を受けられます。 一方「海外派遣」の場合は、海外派遣者に関して特別加入の手続きを行っていなければ、労災保険による給付を受けられません。

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特別加入の手続をすれば、海外の事業所勤務の場合でも労災保険に加入することができることが分かりますが、『「海外出張」の場合は、海外出張者に関して何ら特別の手続きを要することなく、所属する国内の事業場の労災保険により給付を受けられます。 』という記述に違和感があります。
本来、海外での業務上でのケガや病気の場合、日本の労災保険法の適用はないと認識しており、今までは海外出張の際は別途、保険に入ってもらっていましたが、海外出張の際、日本の労災保険法が適用されるケースなどあるのでしょうか。

回答

ご質問の件ですが、厚生労働省の記述の通り、海外での業務が「海外出張」として取り扱われる場合には国内での災害と同様に労災保険給付を受けることができますが、「海外派遣」とみなされる場合には、海外派遣者として特別加入をしていなければ労災保険給付を受けることができません。

労災保険法の適用については、法律の一般原則として属地主義がとられているため、国内の事業からの「出張」の場合には労災保険の対象となりますが、海外の事業に「派遣」され、その事業に使用される場合には労災保険の対象となりません。

また、海外「出張」に当たるか海外「派遣」に当たるのかは、海外における勤務期間の長短によって判断されるのではなく、その労働者の海外における労働関係によって判断されます。したがって、例え海外での勤務が長期にわたる場合でも、国内の事業場の指揮命令に従って業務に従事している場合には海外出張となりますし、海外の事業場に所属して、その事業場の指揮命令に従って業務を行う場合などは、海外派遣とみなされることになります。

但し、業務事情によっては海外出張か海外派遣かの判別が困難の場合もないとは言い切れませんので、そのような場合には万全を期す上でも所轄の労働基準監督署にご相談の上で特別加入有無の判断をされる事をお勧めいたします。
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SR人事メディア編集部
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