源泉所得税を丙欄で処理する要件とは?

質問

本来、給与計算での所得税の取り扱いとして、雇用契約期間が定められている場合は、その期間が2か月以内であること、日々雇い入れている場合には、その期間が継続して2か月を超えて支払いがないことが、処理を乙欄ではなく丙欄で行う条件と認識しています。

 

しかし、期間としての雇用契約を行わず、日々の雇入れでスポット勤務をする場合も、丙欄で処理を行うのでしょうか。

例えば、8月に勤務はないが、9月に1日だけ勤務し、その後11月に2日だけ勤務、12月は勤務なしという場合です。

 

その月に勤務をするのかしないのか現時点で定かでないため、雇用契約の締結には至らないという場合でも、丙欄での処理は可能なのでしょうか。

 

回答

まず念の為ですが、給与から徴収される「源泉所得税」を算出する際は、以下の3パタ-ンのどれにあてはまるかをご確認いただくことが必要です。

1)「甲」欄
「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出がある方に適用されます。
「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出した会社が、主たる給与の支払先となり、その会社の源泉徴収税額は「甲」欄が適用されます。
2か所以上から給与を貰っている従業員からは、いずれか1か所だけに提出することとなります。
※主に、社会保険料が天引きされている会社、年末調整をする会社が主たる給与の支払者となります。

2)「乙」欄
「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出がない方に適用されます。
2か所以上から給与を貰っていて、別の会社で「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している方の場合に適用されます。

3)「丙」欄
日雇いの人や短期間雇い入れるアルバイトなどに一定の給与を支払う場合に適用されます。


今回、【8月に勤務はないが、9月に1日だけ勤務し、その後11月に2日だけ勤務、12月は勤務なし。その月に勤務をするのかしないのか定かではないため、雇用契約の締結までに至らないという場合でも、「丙欄」の適用は可能か】というご質問ですので、それに対し回答いたします。

パートやアルバイトに対して日給や時間給で支払う給与は、あらかじめ雇用契約の期間が2か月以内と決められていれば、「日額表」の「丙欄」を使うこととなります。また、雇用契約書の書面を締結していない場合であっても、雇用期間が11月・12月の2か月以内と限定されている場合は、丙欄適用といたします。


ご留意いただきたい点といたしましては、最初の契約期間が2か月以内の場合でも、雇用契約の期間の延長や、再雇用のため2か月を超えた場合は、契約期間が2か月を超えた日から、「日額表」の「丙欄」を使うことができません。
したがって、給与を支払う期間に応じ定められている税額表(「月額表」又は「日額表」)の「甲欄」又は「乙欄」を使って源泉徴収する税額を求めることになります。


こちらもご参考ください。
→ https://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2514.htm
The following two tabs change content below.
SR人事メディア編集部
人事実務の専門家集団「社会保険労務士法人人事部サポートSRグループ」が運営する経営者と人事担当者向けのwebメディア。給与計算、社会保険に関するQ&Aや、法改正など旬の人事ニュースはもちろんのこと、企業人事に役立つマニュアル、Excelツールなども無料配信中!企業人事のお悩み相談はこちらhttps://media.o-sr.co.jp/consulting/
SR人事メディア編集部

最新記事 by SR人事メディア編集部 (全て見る)

公開日: 税務・税法 賃金

日常業務に関するちょっとした疑問から、コンプライアンス、人事戦略まで、お気軽にご相談ください。

無料労務相談のお申し込みは、以下のバナーからどうぞ!
無料労務相談のお申し込み
  • 採用情報

    SRのマイナンバー対策 マイナンバー対応実務セット

    ベンチャー企業のためのCloud勤怠管理システム

    お役立ち書式 無料ダウンロード

    無料労務士相談

  • 総合人事コンサルティング事業

    株式会社アウトソーシングSR

    労務・給与計算サポート事業

    社会保険労務士法人 人事部サポートSR

    就活支援事業

    株式会社ベストソーシングSR

    人事・経理・法務アウトソーシング事業

    HALコンサルティング

    社会労務士マーケティング支援

    Bowman & SR Partner Co.,Ltd

    訪問看護事業

    あわーず
PAGE TOP ↑